新しいPC端末を購入したところ「Hardware-Accerlarated GPU Scheduling」機能があることに気づきました。使用したところ気持ち速くなったように感じたのでどのくらいパフォーマンスが向上したか調べてみました。
と言うわけで、以前Phoronixによって書かれた「WSLとWSL2とのベンチマーク比較の記事」を参考にPhoronix Test SuiteでHAGSのオン・オフのベンチマーク比較を行います。
Item | Content |
---|---|
Processor | AMD Ryzen 9 5900X 12-Core (12 Cores / 24 Threads) |
Memory | 52 GB |
Disk | 2 x 275GB Virtual Disk |
OS | Ubuntu 20.04 |
Kernel | 5.4.72-microsoft-standard-WSL2 (x86_64) |
Display Server | X Server |
Compiler | GCC 9.3.0 |
File System | ext4 |
System Layer | wsl |
brew install phoronix-test-suite
sudo apt install php php-gd php-xml php-curl
まず実行可能なテストとテストスーツを確認します、テストスーツは関連テストのグループになります。
phoronix-test-suite list-available-tests
phoronix-test-suite list-available-suite
今回は開発する際に関係がある下記のテストを選定しました。テストスーツは数時間では完了しないケースがあったので今回の対象から外しています。
Item | HAGSオン | HAGSオフ |
---|---|---|
pts/build-gcc | 717.39 sec | 715.56 sec |
pts/compress-gzip | 29.10 sec | 29.36 sec |
pts/system-decompress-gzip | 2.397 sec | 2.427 sec |
pts/mutex Lock Shared | 15.2 sec | 15.2 sec |
pts/mutex Unlock spinlock | 33.1 sec | 33.4 sec |
pts/mutex Unlock std::mutex | 14.8 sec | 14.7 sec |
pts/mutex Semaphore Release And Acquire | 8.44 sec | 8.36 sec |
pts/mutex Unlock pthread_mutex | 8.45 sec | 8.34 sec |
pts/openssl | 3704.3 sign/sec | 3694 sign/sec |
pts/git | 39.01 sec | 38.85 sec |
pts/pybench | 869 msec | 877 msec |
pts/nginx | 70124.29 req/sec | 71919.70 req/sec |
pts/node-web-tooling | 16.71 sec | 17.01 sec |
残念ながらベンチマーク結果からHAGSのオンとオフの間に大きなパフォーマンスの変化は見られませんでした。通常の開発の場合はほぼ恩恵を受けられないと言って問題ないでしょう。
結論として、他の端末へのHAGSの展開はお薦めしません。不具合等の口コミも散見されるので使用端末との相性を見ながら導入するのが良さそうです。個人的にはChromeのハードウェアアクセラレーション機能との相性を見つつしばらく運用しようと思います。
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